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機動戦士ガンダム THE ORIGIN (24) -特別編- 感想
安彦良和原作のコミックス24巻。
THE ORIGINの番外編が収められた一冊、隠された歴史の秘密が明らかになる。
ガンダム好きに加え安彦先生好きな管理人ブレイクがコミックス特別篇の感想を語ります。
始めに
機動戦士ガンダムTHE ORIGINのコミックスは23巻で完結しています。
ガンダムの本編とは別に番外編的なエピソードを描いた作品、特別編の存在があります。
特別編の内容は一年戦争前後のエピソードやTHE ORIGINの前のエピソードなど興味深い内容となっているので、この記事を読んでいるガンダム好きなあなたにとって、知っておいて損はない内容になっているはずです。ネタバレもありますので注意して読んでください。
また、本作品は安彦良和先生のTHE ORIGINやガンダムの史実に沿った内容ですが、ストーリーはまじめなものから多少ギャグ的な要素も含まれるものもあるので、心構えとしてはニュートラルな気持ちで読み進めてもらえれば楽しめると思います。
その前夜 感想
機動戦士ガンダムの第一話につながるエピソードです。
シャア率いるジオンの部隊がサイド7に侵入するまでを描いています。
サイド7内の平凡な日常生活の描写とこれから連邦の秘密基地へと侵入するジオン兵の緊迫した描写が見事に描かれています。
日常生活ではこれから戦争孤児がもっと増えていくという不安な状況と子供の無邪気な描写が相まってさみしさを誘います。
一方、これからサイド7へ侵入するジオン兵は緊迫した状況にいら立ちを見せる場面もあり、この作戦の重要性と連邦のⅤ作戦の脅威がひしひしと伝わってくる内容になっています。
THE ORIGINの本編から見ると14巻‐ルウム編・後‐の続きの話なので、14巻を読んだ後にこのエピソードを読んでみても楽しめます。
キャスバル0057 感想
THE ORIGINシャア・セイラ編よりも前のエピソード。
キャスバル誕生の瞬間を描いていて、まさにTHE ORIGIN始まりの瞬間です。
連邦政府と反対勢力の抗争が次第にエスカレートするなかジオン・ズム・ダイクンを逮捕すべく捜索する連邦保安局の捜査官とそれを阻止すべく抵抗するデギン・ザビと学生の過激派組織の抗争を描いている。
ダイクン捜索の邪魔をすべく若き日のザビ家の面々やランバなどが出てくるが、子供のハモンがシャア出産の手助けをしているとは意外でした。
ガンダムからはかなり外れてしまっているエピソードですが、この時代のストーリーを膨らませて漫画を描いても面白くなると思ってしまいました。
アルテイシア0083 感想
一年戦争が終わりセイラのその後を描いたエピソード。
カイが中心となりストーリーが進行します。
ミライから連絡を受けたカイはジオン残党の過激分子がセイラを奪還しようと動いている話を伝えらる。そしてセイラの真意を確かめるべく会いに行くが・・・
カイが出てくるとやっぱりコミカルな描写になってしまうのか終始明るい感じのエピソードだ、こっそり潜入したジオンの残党もどこかマヌケな感じだし、対抗するMI-6もこれまたマヌケな感じで笑えます。
最後にはポロの勝負で決着をつけることになったりと内容的にはめちゃくちゃですが、感動するエピソードもあり、ガンダムで心に引っかかっていたことが一つ解決した人も多いのではと思います。
ガンダム好きであればこのエピソードは絶対に読まなければならない一話です。
アムロ0082感想
一年戦争後のアムロのその後を描いたエピソード。
アムロは日本に来ていた、ハヤトの先祖の出身地を辿り、出雲大社や松江城、鳥取砂丘を舞台にまたまたジオンの残党とひと悶着起こします。
この話はあまり真剣に考えずただただ楽しんで読んでもらいたいですね、ガンダムとはストーリーの関連性もないのでクスッと笑えればそれだけでいいです。
関連があるとすればハヤトがアムロにフラウとの結婚をお願いするところくらいだと思います。
まとめ
この特別編はコミックスの公式ガイドブックに収録されていた作品やガンダムエースで読切の作品をまとめたものですが、私自身、安彦先生の作品というより絵が好きなので、今後も定期的に特別編として連載してくれることを期待します。
ガンダム ジ・オリジンを映像から入った人や本編の漫画しか読んだことがない人は24巻はぜひチェックしてもらいたい一冊だと思います。
これを読んで面白いと感じた人は1巻から23巻まで全巻読破すれば映像には入りきらなかった新たな安彦ガンダムの世界を堪能できるはずです。
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